「海外では日本の携帯電話会社と同じ料金でスマホが使えるの?」
答えはNOです。海外では日本の携帯電話会社のエリア外なので海外の料金体制になります。
ただ海外でスマホを使う準備をしっかりとすれば海外でも安心して使えます。
今回は海外でスマホを使う準備と注意点をわかりやすく解説します。
目次
海外でスマホを使う注意点(渡航前)
スマホの「データローミング」をオフにする
渡航前にスマホの「データローミング」がオフになっているか必ず確認します。
※標準設定でオフになっていますが、もしオフになっていない場合は必ずオフにします。
「データローミング」は一見便利そうな機能ですが、データ通信は使った分だけ料金がかかる従量制です。しかもデータ通信料はたいへん高額で1分動画を視聴しただけで数万円という料金が発生します。
これではとても海外でスマホを利用できません。そのため現在は日本の各携帯電話会社が海外の携帯電話会社と連携して、1日いくら利用しても上限の2,980円以上にならない「海外パケット定額」を提供しています。
自分はスマホでインターネットをしないという方でもバックグラウンドでアプリが自動でアップデートしてデータの送受信がおこなわれます。
そのためスマホの「データローミング」は必ずオフにします。
iPhoneの「データローミング」をオフ
設定アプリの「モバイル通信」から「通話オプション」をタップします。
「4Gをオンにする」のオフと「データローミング」のオフを確認します。
Androidの「データローミング」のオフ
設定画面の「その他ネットワーク」→「モバイルネットワーク」で「データローミング」のオフを確認します。(機種によって箇所が異なる)
スマホの「モバイルデータ通信」をオフにする
スマホの「データローミング」をオフで自動で海外の携帯電話会社につながることがなくなりました。
ただレンタルWi-Fiの「イモトのWi-Fi」では以下のような内容があります。
各種携帯キャリアの機能向上により、「データローミング」の設定をOFFにしても、ご契約の電話会社より別途通信料が発生する場合がございます。 iPhone及びその他Wi-Fi対応携帯電話をご利用のお客様は、「モバイルデータ通信」の設定を必ずOFFにしていただきますようお願い申し上げます。(日本に帰国後に、モバイルデータ通信をONにお戻しください)
え?これは「データローミング」をオフにしていても稀に無視してデータ通信してしまう場合があるということです、、、。
そのため「モバイルデータ通信」もオフにしておきます。
「モバイルデータ通信」をオフにすると携帯電話のデータ通信が完全にオフになり、パケット通信料は発生しません。
iPhoneの「モバイルデータ通信」をオフ
設定アプリから「モバイル通信」をタップしてモバイルデータ通信をオフにする。
Androidの「モバイルデータ通信」をオフ
設定画面の「その他のネットワーク」から「モバイルネットワーク」をタップして「モバイルデータ」をオフにする。(機種によって箇所が異なる)
「モバイルデータ通信」をオフにしてもWi-Fi通信や電話での通話はそのまま利用できます。
スマホの「機内モード」で電話通信もオフにできる
スマホの「機内モード」はデータ通信以外に電話やBluetoothなどすべての通信を遮断できます。
海外での電話料金は割高です。アメリカの場合、日本にかけた場合は通話1分あたり140円かかります。(国によって料金が異なります)
海外では着信した方にも料金が発生する仕組みになっています。着信は1分あたり175円の料金が発生します。電話を受けて5分話しただけで900円ぐらい料金が発生してしまします。
電話はLINEやスカイプなど通話アプリで十分という方は「機内モード」をオンにしておくといいでしょう。
iPhoneの「機内モード」をオン
設定アプリから「機内モード」をオンにします。
Androidの「機内モード」のオン
設定画面の「その他のネットワーク」から「機内モード」をオンにします。
「機内モード」をオンにすると一緒にWi-Fiもオフになりますが、手動でオンにしてWi-Fi通信ができます。
海外ではWi-Fiしか利用しない方も「機内モード」をオンにしておくといいでしょう。
以上で渡航前の準備は完了しました。
海外でスマホを使う4つの方法
それでは次に海外でスマホを使う4つの方法を紹介します。
「海外パケット定額」
各携帯電話会社(キャリア)は海外でもスマホをそのまま使えるように2つの「海外パケット定額」を提供しています。
1日2,980円の「海外パケット定額」
それぞれ名前が違いますが、1日2.980円で利用できる「海外パケット定額」になります。利用条件と対象の国・地域は公式サイトから必ず確認してください。
auとソフトバンクは申し込み不要ですが、ドコモユーザーは「WORLD WING」の登録(無料)が必要です。
1日のデータ通信量が24.4MB以内なら1.980円になりますが、24MBは少量なのでほとんどが1日2.980円のプランになります。
渡航後のスマホの設定も公式サイトでわかりやすく解説しています。(「モバイデータ通信をオン」「データローミングをオン」にします。)
海外でそのままスマホを利用できるのは手軽ですが、他に比べると1日2,980円はやはり割高な印象です。1週間滞在すると2万円以上かかります。
1日980円の「海外パケット定額」
- ドコモ「パケットパック海外オプション」(204カ国)
- au「世界データ通信」(150カ国)
- ソフトバンク「アメリカ放題」(アメリカ本土・ハワイ)
利用条件と対象の国・地域は公式サイトから必ず確認してください。
1日980円の「海外パケット定額」は専用アプリをインストールします。※ドコモのユーザーは申し込みも必要です。
ソフトバンクの「アメリカ放題」は機種がiPhoneとiPadのみで、対象国はアメリカ本土・ハワイのみになります。現在キャンペーン中にて無料で利用できます。(2019/11/8)
1日980円の「海外パケット定額」は日本で契約している定額プランをそのまま海外で利用できるのが特徴です。
たとえば1ヶ月5GBの定額プランのユーザーが渡航先で3GB使った場合、帰国後は残りの2GBが使えることになります。
渡航後のスマホの設定も上の公式サイトでわかりやすく解説しています。事前に確認しておきましょう。(30秒ぐらいで終わる設定です)
1日980円の「海外パケット定額」の方が料金的もお得です。対象ユーザーはこちらのサービスを利用しましょう。
「海外パケット定額」の注意点
各携帯電話会社が提供する「海外パケット定額」はほとんどの国に対応していますが、対象国・地域以外でデータ通信をした場合は従量制になり高額請求になる場合があることです。
そのため対象国・地域は各携帯電話会社の公式サイトで必ず確認します。
ほかにも船舶・航空機では「海外パケット定額」の対象外になるので注意してください。
auの「海外ダブル定額」の説明で気になる文章を見つけました。
国・地域の境界付近では、隣接するエリアの事業者に接続され、「海外ダブル定額」の対象外となる場合がありますので、ご注意ください。
隣接する国が「海外パケット定額」の対象外で、国・地域の境界付近で利用する場合は「海外パケット定額」は控えたほうがいいでしょう。
海外用レンタルWi-Fi
海外でスマホを利用する時、一般的なのは海外用のレンタルWi-Fiでしょう。
海外用のレンタルWi-Fiだと1日1,000円ぐらいで利用できます。取り扱いも簡単で、家族や友人など複数の人で利用できる点もメリットです。
海外用のレンタルWiFiは空港で受け取りや返却もできるのも便利です。
デメリットはWi-Fiルーターの受け取りや返却の手間があることや、帰国日などネットを利用しない日も料金が発生することです。
どこの海外用のレンタルWiFiをしていいかわからない方は人気のグローバルWiFiを選択するといいでしょう。
海外専用グローバルWiFiフリーWi-Fi
海外のフリーWi-Fiを利用する方法もあります。
海外のフリーWi-Fiは日本よりも充実しているところも多く、空港、駅、ホテル、レストラン、ショッピングモールなど様々なところで利用できます。
フリーWi-Fiのメリットは通信費がかからないことです。大きなデータをやり取りしたり、長時間動画を視聴しても通信費がかからないので安心です。
ホテルなどによってはロビーでは無料ですが、部屋では有料というところもあります。ほかにもパスワードが必要なフリーWi-Fiもありその場合はパスワードを教えてもらう必要があります。
デメリットとしてはセキュリティに不安な点があることです。
フリーWi-Fiは誰でもアクセスできるため通信を盗聴される危険性があります。そのためネットバンクなどの利用は控えた方がいいでしょう。
海外プリペイドSIM
「海外プリペイドSIM」は聞き慣れない方も多いのではないでしょうか。
「海外プリペイドSIM」はスマホに海外の現地のSIMカードを差すことによってそのまま現地でスマホが利用できます。
プリペイド式なので購入した分しか利用できません。そのため使い過ぎなどの心配がありません。
料金がとても安いのが特徴で、ハワイで一週間用の海外プリペイドSIMなら2,000円ほどで利用できます。
複数の国を周遊する方は周遊タイプの海外SIMもあります。
「海外プリペイドSIM」はアマゾンなどのネットショッピングで購入できます。ほかにも空港や現地でも購入できます。
料金も安く、長期滞在の方は特におすすめの海外プリペイドSIMですが、いくつか注意点があります。
- SIMフリースのスマホのみ利用できる
- SIMカードのサイズを確認しておく
- APN設定が必要
- スマホの電話番号が使えない
「海外プリペイドSIM」はSIMフリーのスマホしか利用できません。
SIMフリースマホとは各携帯電話会社が設定したSIMロックを解除したスマホのことです。
SIMロックの解除は各携帯電話会社の公式サイトから解除できます。有料になりますがショップでも解除できます。
スマホのSIMカードは「標準SIM」 「マイクロSIM」「ナノSIM」の3種類があるので、自分のスマホと同じサイズのSIMカードを購入します。
「海外プリペイドSIMカード」を差したただけでは利用できません。スマホの「APN設定」が必要になります。(「APN」はアクセス ポイント ネームの略)
「APN設定」という聞き慣れない単語を聞くと身構えてしまいそうですが、設定は1分ぐらいの簡単なものです。
SIMカードの説明書に写真入りでわかりやすく解説しています。事前に確認しておきましょう。
「海外プリペイドSIMカード」は電話番号が変わり、本来の電話番号が使えなくなります。(もちろん元のSIMカードを挿せばまた元の電話番号が使えます)
そのため通話はLINEやスカイプなどの通話アプリを使うか、変更した電話番号の利用になります。
スマホの防犯対策もしっかりとしましょう
海外ではスマホを日本と同じように使うのは危険です。
海外ではスマホは高値で売買されるため盗難やスリにあいやすいです。
特に日本人はiPhoneなど高級端末を持っている人も多く、ターゲットになりやすいです。
ここでは海外でスマホを使う時の防犯対策を紹介します。
お店のテーブルにスマホを置かない
海外に行くとレストランやカフェなど飲食店に入ることが多いでしょう。
お店のテーブルにスマホを置いていると一瞬のスキに盗まれます。スマホを不用意に出しっぱなしにするのはやめましょう。
駅やバス停で調べ物をしない
駅やバス停でのスマホのスリや窃盗も多いです。バス停や駅でスマホで調べものもしないほうがいいでしょう。安全なところで知らべるか事前に紙でプリントしておくといいでしょう。
歩きスマホもNG
日本では歩きスマホの人が多いですが、海外では歩きスマホはNGです。特に人混みの多いところはスマホ盗難の可能性が高くなります。
スマホ用のネックストラップなどを使用するのもいいでしょう。
スマホをお尻ポケットにいれない
お尻のポケットにスマホを入れている方も多いですが、これも海外ではやめたほうがいいでしょう。一瞬のスキに盗まれてしまいます。
イヤホンを使わない
海外ではイヤホンをつけて歩かないほうがいいでしょう。スリや盗難にあっても気づきにくく、車や自転車などにぶつかるケースもあります。
スマホが探せる設定をオンにしておく
スマホが探せる設定をオンにしておくといいでしょう。
万一スマホが盗まれた場合、パソコンや他のスマホから遠隔操作でスマホをロックして操作できないようにすることができます。
最悪の場合はスマホのデータを削除することもできます。
盗難に合った場合、すぐに日本の携帯電話会社に連絡を入れましょう。あと近くの警察署に届けて証明書など請求も忘れないようにしましょう。
スマホの盗難に対応した保険会社のスマホ保険もおすすめです。
せっかくの楽しい旅行でスマホが盗まれたら悲しい気持ちになりますよね。自分のスマホは自分で守りましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。海外でスマホを使う時の準備と注意点をご紹介しました。
海外でスマホを利用する場合、日本の定額プランが適用されません。
そのためスマホを使う準備はしっかりとして、安心して海外でスマホを利用できるようにしましょう。